ランニングフォーム

【ランニングフォーム】サンダルで走るとフォアフット走法が身につくか?実体験より

昨日の記事でベチュラがもうすぐ1000kmに達することを書きました。ベチュラは土踏まずがもっこりした丈夫なサンダルであり、履いて走っているランナーは少なからずいます。

ベチュラとランニングを合わせた造語ベチュランという言葉も生まれ、インスタグラムで#ベチュランで検索すると5000件以上ヒットします😆

そんなベチュラを履いて私が走り始めた理由は、フォーム改善による障害予防とパフォーマンスアップです。

ベチュラの思い出としては2018年の富山マラソンに履いて走ったことです😆

そのきっかけは、富山マラソン2週間前に参加した加古川みなもロードでのビジター練習会で右股関節を痛めたことでした。

その練習会後の帰宅時には歩くのもままならない状況となり、富山マラソンではサブ3.5のリベンジどころか、完走さえも不安となりました。

そこで富山マラソンではフォーム改善に良い評判のあったベチュラで走ることを決めました。しかし、結果は23㎞過ぎから右股関節痛が悪化し始め撃沈😝ゴールまで歩いたりちょっと走ったりの繰り返しでした。

そんなベチュラに対する私の実体験に基づく感想を書いてみます。コスパ良くフォーム改善を検討しているランナーにとって、多少なりともヒントが得られると思いますので参考にして下さい。

なぜベチュラを使い始めたのか

回答:本当は裸足ランがいいけどさすが痛くて走れないので、裸足に近いサンダルランとしてベチュラが評判良かったから

裸足ランについてはこの本を差し置いて話できません。

人類最強の走る民族、メキシコ辺境に住むタラウマラ族は山岳を長時間にわたって走れ、480㎞一気に走ったランナーもいると言われています。

なぜ、そんなに長時間走れたかというと、豆や野菜などを中心とした食生活が理由の一つとしてあげられますが、彼らは自家製のほとんどビーチサンダルのような薄底の履物で走っていたからと言われています。

人間の足の構造上、踵から着地すると負担がかかり、土踏まずの前方部分から着地する方が適しているそうです。タラウマラ族は、底の薄い履物を履くことで人間に適した走り方を自然と身につけていたようですね。

なので、私も薄いサンダルを履くことで自然と良いフォームへと変わり、障害予防とパフォーマンスアップを期待して走りました。

なぜ薄底シューズがいいのか

ヒトの足部には内側アーチ、外側アーチ、横アーチがあり、これらアーチ構造が足部機能として①衝撃吸収と②安定性の確保を担っています。

①衝撃吸収には『トラス機構』が、②安定性確保は『ウィンドラス機構』が作用します。

 橋本健史著/『足アーチのキネマティクス』/関節外科 基礎と臨床/medical view/vol.34 No.1 2015 P29

トラス機構を超端的に説明すると、荷重するとアーチ構造が潰れ、足底腱膜が伸びることによって衝撃吸収が行われることです。この衝撃吸収機能のおかげで障害予防が期待できます。

 橋本健史著/『足アーチのキネマティクス』/関節外科 基礎と臨床/medical view/vol.34 No.1 2015 P29

一方ウィンドラス機構とは、中足指節間関節(上図の指が曲がっている部分)が背屈して足底腱膜が巻き上げられることにより、足底腱膜の緊張が高まり足部の安定性が増すことです。

また、伸ばされた足底腱膜はバネのように元の状態に戻ろうとすることで、前方への推進力を得ることができます。

この二つの絵をフォアフット接地(下図)⇒荷重してフラットに(上図)⇒蹴りだし(下図)にとなると、ケガ予防しながら早く走れるパフォーマンスアップのイメージが具体的にしやすくなるでしょう⁉

私の実体験による感想

ベチュランしてからケガはしにくくなりました。それは良かったですが、速く走れるようになった実感はありませんでした(笑)。やはりヴェイパーフライネクストが一番です😆

①痛みが減った理由

踵接地すると踵が接地ごとにすぐ痛くなるため、接地は踵からではなく足裏全体で行い始めたことと考えます。

それにより、踵接地で生じていたと思われる股関節に向かう床反力のメカニカルストレスが減ったため、股関節痛のケガが減ったと考えます。

②速く走れなかった理由

サンダルの機能性が悪いというよりは、単純に私のフォームが悪かっただけと考えます。

ランニングは足部から主導されるものでなく、上半身・体幹から主導されるものとよく言われます。

その上半身体幹の使い方がよくなかったことから、下肢・足部をうまく使えずに走れなかったため速さに繋がらなかったと考えます。

また、接地はフラット接地のままの感覚であっため、フォアフット接地できてなかったことも速さに繋がりにくい一因であったと考えます。

フォアフット接地は、足関節底屈位(つま先が下を向くこと)となる必要がありまるが、底屈位にすることでサンダルがずれたり脱げそうになる感覚があったため、うまくフォアフット接地できなかったとも考えます。

まとめ

「サンダルで走るとフォアフット走法が身につくか?」の問いに対する結論は、あくまで実体験に基づく個人的感想ですが、身につきにくいです。

裸足で走るほうが、どんな良いシューズよりも手っ取り早くフォアフット接地でき、どんな人にも高い再現性があると思います。

ベチュラのサンダルがずれないような工夫やフィッテイングをしっかりすれば、フォアフット接地が身につく可能性はあると思います。

ケガやパフォーマンスに悩んでいる方は、サンダルランニングとともに裸足ランニングも試されてみてはいかがでしょうか😇

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