股関節唇損傷手術記

股関節唇損傷修復術後に生じる運動機能不全について調べてみると驚きの研究結果が⁉【股関節唇損傷手術記#19/術後36日目】

こんちゃ🐸今日で股関節唇損傷修復術後36日目。

機能改善・能力改善を実感する日々。

しかし、ひとつだけ難渋する点があり、それは包縮した股関節包前部の短縮やのびにくさを歩行時に感じること。

それが要因なのか①立位ではお尻を締めようとしても術側はうまく行えず、②歩行では関節包前部が伸び切らずMid Stance~Terminal Stanceにかけ、そこでバチっと止められる感覚があるんですね~😂

なので今回は股関節包の解剖をすることでその機能的役割を知り、現状へ与える影響について考えてみます。

難渋する理由がわかることで不安がなくなり対策しやすくなるという利点があります。

なので私と同じ境遇にいる方は、参考になると思いますのでご覧ください。

股関節包周囲につく深層腱膜

股関節包周囲の筋の深層腱膜と股関節包の関係を整理すると、股関節包のそれぞれの面に以下の深層腱膜が結合しています(堤真大ら:股関節のスポーツリハビリテーション,股関節の解剖,日本医事新報社より引用)。

股関節包の面 深層腱膜
(下面~)前面 腸腰筋深層腱膜
前面~上面 遠位部:小殿筋深層腱膜
前面~上面 近位部:大腿直筋深層腱膜
上面~後面 内閉鎖筋と上・下双子筋の深層腱膜
後面~下面 外閉鎖筋深層腱膜

詳細は書籍購入し確認願います。

ただ、この解剖から股関節唇損傷修復術を行うと術後どのような機能不全が生じるかイメージし易くなります。

術後リハでうまくいかないこともあろうかと思いますが、この解剖を術式とともに念頭に入れるとその理由が推察しやすいと思います。

引用した文献の著者は堤真大氏とのことでキーワード股関節とともにググってみました。

そしてとてもためになる資料が多く出てきたので、一部を紹介していきます。

堤真大先生の股関節包研究紹介

上のURLより無料で閲覧できます。そのうち、気になった内容をピックアップしました↓

腸骨大腿靭帯が起始するとされる下前腸骨棘下方を観察すると,同部位に関節包が幅広く付着していました.この関節包の付着する下前腸骨棘下方には骨の圧痕が存在し,また,同付着部には線維軟骨が分布していました.すなわち,関節包の下前腸骨棘の下方への付着構造は,機械的ストレスに順応した形態を有し,腸骨大腿靭帯の近位付着部そのものであると考えられました.近年,国内外で普及している股関節鏡手術の過程では,関節包の付着部を剥離しますが,「下前腸骨棘下方における関節包付着部の外科的剥離は,術後の関節不安定性の一因になりうる」という臨床症例についての証明となり,その警鐘的示唆が整形外科領域で評価されました。

 

「下前腸骨棘下方における関節包付着部の外科的剥離は,術後の関節不安定性の一因になりうる」

私も当然、同じ処置をされたため不安です😂

この影響がすでに出ているのか⁉

ほんでその論文は

より、無料で確認できます。その内容はまた別記事で簡単に紹介したいと思います。

 

でも、本当にありがたいですねー!

このような研究のおかげで、原因追及できうまくいかなことの不安が減るんですから😋

そんな堤真大先生は理学療法士であり、文部科学省日本学術振興会のもと、

 

「関節包」から考える股関節鏡治療革新に向けた解剖学的基盤研究(若手研究)

 

を研究なされています(2019/04~2022/03)。

その成果発表がとても楽しみです🤓

おわりに

「下前腸骨棘下方における関節包付着部の外科的剥離は,術後の関節不安定性の一因になりうる」

  • これに対する不安が生じたよ😂
  • 対策できないか知るためにも上記論文を読んでみるよ
  • たとえうまくいかなくても、上手くいかない原因がわかるとそれなりの対策が立てられ不安が減るから、学ぶことは大事だよ😋

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