股関節唇損傷手術記

【股関節損傷手術記#8】術後8〜9日目

術後8〜9日目

術側大腿部の腫脹は大分ひいてきた。左右差としては、最大周径で目測5cmもないくらい。

手術侵入部である外側3箇所付近に残存しているくらいだ。

写真上部が膝側、写真下部が股関節側の右側だ。

股関節筋力は、SLR困難なままであるが端座位での股関節屈曲位保持が70度位なら行なえるようになってきた。

関節可動域は股関節90度屈曲位となると股関節前部と手術侵入部である外側部に詰まり感が生じる。

創部の組織修復過程による肉芽形成・瘢痕形成で硬くなるのは自然なことなので、今はこれでいいのだ。

関節包は前方を縫縮しているので、関節包も短縮している。

関節包に付く腸骨大腿靭帯も関節内アプローチに視界を防ぐので切開し、縫合している。

なので尚更、股関節屈曲時に股関節前部が短縮しつまることによる可動域制限をきたしても当然だ。術後間もないならば。

それと術侵入部である股関節外側部も切創・縫合で短縮状態にあるため、大腿骨頭位置は適切な求心位にはない状態と考える。

特にそのように感じ考える場面としては、安静臥床時及び免荷歩行時だ。

関節包には固有受容器が存在し、関節位置を知らせてくれる機能がある。

これが切創・縫合により短縮し、股関節内腫脹・炎症もあることで狂ってしまうのだ。

縫合による短縮と付随する関節内圧の変化により物理的に骨頭位置が変化していても不思議でないと考える。

なので今は、必要以上に創部とその周囲組織が硬くなりすぎないように動かしながら、関節可動域の拡大と筋力増強を図っていく必要がある。

そんな目的をもちながら行なっている現在のリハ内容は以下の通りである。

  1. 創部周囲のダイレクトストレッチ
  2. circumduction
  3. 背臥位でのエルゴメーター駆動
  4. 背臥位で股関節屈曲他動運動
  5. 膝立てた背臥位でお尻上げ運転
  6. 膝立てた背臥位で股関節外転運動
  7. 腹臥位で大腿筋膜張筋外縁のダイレクトストレッチ
  8. 腹臥位で膝関節屈曲他動運動+自動運動
  9. 端座位でクロスモーション様運動
  10. 端座位でドローインしながら体幹回旋運動
  11. cat&dog
  12. cat&bird
  13. 骨盤前傾させた四つ這いから、緩徐にお尻を後ろへ引く股関節屈曲運動

特に最後の2つが股関節外側のオペ侵入部につまり感を感じる。

なので無理できない。

他にいい方法がないか試し、良かったものを2つ紹介する。

①タオルワイピング様運動

②松葉杖をもってタオルワイピング様運動

タオルワイピング様運動はタオルを用いず、両手を机上の奥側へ滑らすように行う。

この利点は、四つ這いよりも股関節への荷重量を減らしたり、増減させたりなどコントロールできることが利点だ。

ただ、この四つ這い運動は骨盤前傾から後傾へのコントロールも目的にしてる感じなので、関節可動域練習目的ならば、やはりタオルワイピング様運動がいいかと考える。

松葉杖の方法は、適度な高さの椅子があれば机がなくても松葉杖を正面に持つことで行えることがいい点だ。

片松葉杖を両手でもち、奥側へ倒すことで体感前傾に伴う股関節屈曲運動が行える。

股関節への荷重は上肢松葉杖に分散できる。

ほんで話は大きく変わるが、股関節唇形成術後の予後に関わるLCE角、α角は術前から正常範囲内なので安心している。

LCE角は寛骨臼形成不全リスク、α角では軟骨損傷リスクと相関があるようだ。

とまあ、いろいろ書いたが現状は順調だ。自然回復を感じながら一日一日を過ごしている😁

おしまい

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