股関節唇損傷手術記

【股関節唇損傷手術記#16】予後に関わる僕ちゃんの術前状態とポイント解説

こんちゃ🐸カエルちゃん、クルクル!カエルちゃん、くるくる(^^)/

ということで、本日でついに術後30日経過しました。

ネットサーフィンしても股関節唇修復術後経過を詳細に記しているブログがないので、僕ちゃんが書いてみることにするよ🤓

ほんで今回は術後予後に関わる術前状態について、僕ちゃんの状態を綴ってみるよ!

この記事は股関節唇損傷術後経過に不安がある方に対し、参考になると思うのでご覧あそばせくださいな(‘ω’)

術前状態

術前1日前までの動作能力はこうだったよ↓

  • 術前基本動作・ADLは全て自立。
  • 歩行は股関節前方に痛みや抜ける症状が徐々に現れ、連続1㎞が限度。
  • ジョギングも同様の症状が徐々に現れ、連続5㎞が限度
  • 15分椅子座位の後の歩行は、すぐに股関節前方に痛みや抜ける症状が徐々に現れ、まともに歩けなくなる症状あり。
  • 通常の高さの椅子座位で股関節前部につまり感と痛みあり。

動作レベルは簡単に上記通りでした。身体所見は以下のようになるよ↓

関節可動域と整形外科テスト

  • flex 110/120
  • abd 40/50
  • add 10/10
  • IR 35/45
  • ER 45/45
  • FABER 27/22
  • FADIR +/-
  • Hip dial test +/-
  • Hip traction test +/-
  • 抜ける感覚あり

画像所見

  • CE 26/24
  • Sharp 40/44
  • Tonnis 5.7/9.7
  • Tear drop distance 7.2/6.0
  • Tonnis grade 0/0
  • Femoral neck shaft angle 128/128
  • Cross over sign -/-
  • coxa profundal -/-
  • Prominent posterior wall sign -/-
  • Prominent ischial spine -/-
  • Pistol grip -/-
  • Os Acetabuli -/-

最大外転位・立位 shenton break -/-

VCA angle 34/32

45/20

α angle 63/71

offset ratio 0.06/0.06

45/45

α angle 67/62

offset ratio 0.05/0.06

cross table lateral

α angle 63/68

offset ratio 0.06/0.06

FNA 26/26

Acetabular anteversion 15/15

AIIS type 2

CAM +

T2 star obli. sag.

PD is radial

labral tear +

delamination +

明らかな軟骨損傷なし

Peritrochanteric bursa high -/-

paoss : intact

Pubis : intact

IFS 25/24

QFS 19/23

以上が術前の僕ちゃんの身体所見となるけど、ポイントだけ解説してみるよ😋

解説

整形外科テスト

FABER test

  • Flexion(屈曲)
  • Abduction(外転)
  • External Rotation(外旋)
  • Extension(伸展)

の略語であり、股関節屈曲・外転・外旋位から伸展方向に圧迫を加えるという意味であーる🐸

痛みが出れば陽性で股関節唇損傷の可能性があります

FADIR test

  • Flexion(屈曲)
  • Adduction(内転)
  • Internal Rotation(内旋)

の略語であり、股関節屈曲・内転・内旋位にして痛みが出ると陽性で股関節唇損傷の可能性があーる🐸

Hip dial test

  • 股関節前方関節包の弛緩性を評価。
  • 対象者を仰向けで足関節を自動背屈させ、検者は大腿遠位部を把持し下腿を外旋させる。
  • 下肢全体の外旋可動域の健患差やenf feelを比較し、前方関節包の弛緩がある場合は外旋可動性が過剰となりend feelもルーズになる。

Hip traction test

  • 股関節包の弛緩性を評価。
  • 対象者を仰向けで股関節をひっぱり健患差やenf feelを比較し、関節包の弛緩がある場合は健側よりルーズで抵抗性を少なく感じる。

画像所見ポイント

CE、Sharp角、AHI

(旧版)変形性股関節症診療ガイドラインより引用↑

また以下のようにも言われております

  • 臼蓋形態は2次元平面に投影された骨頭臼蓋指数で数量的に表現される.
  • CE(center edge)角,Sharp角,AHI(acetabular head index),ARO(acetabular roof obliquity)などがある.
  • 日本人では,CE角20°以下,Sharp角45°以上,ARO15°以上の値(中村の診断基準)が広く用いられている8).
  • 一方,欧米ではCE 角 25°以下,Sharp 角 45°以上が一般的である.

(上図:吉田行雄.二次性変形性股関節症の病態と自然経過.In: 越智隆弘,編.NEW MOOK 整形外科 13 股関節外科.1 刷.東京:金原出版;2003.p.104 の図2より)

AHI

  • A:大腿骨頭内側端~臼蓋外側端までの距離
  • B:大腿骨頭横径
  • AHI=A/B×100
  • 大腿骨頭に対する臼蓋の被覆状態を表す。

 

Cross over sign

  • 臼蓋後捻の指標(Cross over sign、深臼蓋)
  • 臼蓋側の問題であるFAI pincer typeは後方の関節症変化を起こし、そのsignとなる
  • ただし骨盤前傾や回線の影響で擬陽性となる

α angle

  • …骨頭中心・前方の骨頭頚部移行部を結ぶ線と頚部軸(骨頭中心と頚部中央を結ぶ線)とのなす角を表す。
  • 正常値は50°以下、55°以上を異常値として扱う報告が多い。

画像所見も身体所見もまだまだありますが、ひとまず今回はここまでにします🐸

あくまで一次情報を基に自身で調べることをおすすめするよ。

まとめ

  • 術前所見より、臼蓋形成不全や軟骨損傷のある可能性は少ないため、術後経過は良いものになりそうだよ
  • 予後不良な方は、術前所見を確認すると良いと思うよ
  • 股関節唇修復術後の方の不安軽減が少しでも図れれば嬉しいよ(^^)/
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